サッカー選手にとって中学生年代は、身体の成長とともに、体力や筋力を向上させる重要な時期です。
身体の成長や骨の発達が盛んな成長期に、欠かせない栄養素がたんぱく質。たんぱく質は筋肉をつくり、運動後の修復に必要な栄養素でもあります。
運動をしていない中学生なら食事で必要量を摂れますが、運動量の多いサッカーでは、筋肉疲労が多く、捕食なしではたんぱく質が不足してしまいます。
成長期の中学生サッカー選手には、バランスの良い食事の補助として、良質なタンパク質を含み、カルシウムやビタミンなども摂取できるジュニアプロテインを取り入れることをおすすめします。
とはいえ、ジュニアプロテインは種類が多すぎて何を基準に選んだら良いのか、迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
「みんなが飲んでいるメーカーだから」と適当に選ばないように、正しいプロテイン選びのポイントをまとめたので、参考にしてみてください。
この記事を読めば、中学生サッカー選手にピッタリなジュニアプロテインを見つけることができますよ。
おすすめのジュニアプロテインはこちらの3つです。
《この記事は、管理栄養士ハティ子さんの監修を受けています。》
管理栄養士5年目で、過去に委託給食、市役所、特定保健指導員、国民健康栄養調査員等を経験。管理栄養士の仕事に関する内容を紹介しているブログ【管理栄養士の転職ガイド】を運営中。ブログによって、1人でも多くの管理栄養士が資格を活かした職に就けるようサポートしている。
中学生サッカー選手向けジュニアプロテインおすすめ3選
ジュニアプロテインを細かく比較するのが面倒、手っ取り早くおすすめを知りたい方のために、おすすめ3選を先にご紹介します。
プロテインの中でも有名なザバスのジュニアプロテイン。吸収が速いという特徴をもつホエイ(原料:牛乳)プロテインです。
ザバスジュニアプロテイン・マスカット味は、乳糖不耐症の人に適しているWPI製法。たんぱく質以外の成分はほぼ除去されているため、たんぱく質含有量が高いという特徴があります。
味はさっぱりと酸味のあるマスカット味。運動後に食欲が落ちていても、さっと水で溶かしてスポーツドリンクのようにゴクゴク飲むことができます。
同じくザバスのジュニアプロテイン・ココア味。ココア味は、ホエイ(原料:牛乳)の中に含まれるビタミンとミネラルをできるだけ多く残すことができるWPC製法。
たんぱく質の他にカルシウム・マグネシウムもしっかり摂れます。
Amazonや楽天で安く買えるところも続けやすいポイントです。
アストリションは、牛乳アレルギーの人も飲めるソイ(原料:大豆)プロテイン。たんぱく質の吸収はホエイに比べるとゆっくりですが、腹持ちがいいという特徴があります。
成長期に欠かせない栄養素である、たんぱく質、カルシウム、マグネシウム、ビタミン、亜鉛、鉄分も摂取できます。
人工甘味料、添加物、保存料不使用でお子さんに安心して飲ませることができます。
中学生サッカー選手のためのプロテイン選びのポイント
プロテインには、動物性と植物性の2種類あります。2種類の中でも、色々な原材料がありますが、ホエイ・ガゼイン(動物性・原材料:牛乳)か、ソイ(植物性・原材料:大豆)が一般的です。
さらに絞り込むと、中学生サッカー選手には吸収の早いホエイプロテインがおすすめ、牛乳アレルギーの人、牛乳を飲むとお腹が痛くなってしまう人にはソイプロテインがおすすめです。
吸収の早いホエイプロテイン
ホエイとは、ヨーグルトの上澄みの液体のことをいい、ミネラルや水溶性ビタミンが豊富に含まれています。吸収が速いことが特徴で、運動直後のたんぱく質補給にぴったりです。
運動直後は、ホエイプロテインを水で溶かして飲むことをおすすめします。
牛乳に溶かすとプロテインの吸収速度を低下させてしまいます。
ホエイプロテインには、主に2つの製法があり、特徴に違いがあります。
この他にWPH製法もありますが、この記事でご紹介するジュニアプロテインはWPI製法とWPC製法ですので割愛します。
商品の詳細や各社ホームページを見ても、どちらの製法なのか分かりづらいことも。どこにも記載がない場合には、各メーカーに問い合わせると教えてもらえますよ。本記事でご紹介するホエイ・プロテインは、全てメーカーに問い合わせてみました。
原材料が大豆ソイプロテイン
牛乳アレルギーの人、牛乳を飲むとお腹が痛くなったり下しやすい人には、原材料が大豆のソイプロテインがおすすめ。ホエイの吸収時間が2~3時間に対し、ソイは5~9時間と比較的ゆっくり吸収します。
粉っぽくてやや溶けにくく、舌触りがザラザラして飲みにくいと感じる人も。少量のぬるま湯でダマにならないように溶かし、さらに水を加えると溶けやすくなります。
成長期に必要な成分を含むジュニアプロテイン
身長がぐんぐん伸びる中学生年代には、成長に必要な成分であるたんぱく質やビタミン、カルシウム、不足がちな鉄分などをバランスよく含んだジュニアプロテインがおすすめです。
ジュニアプロテインについての詳しい解説は、こちらの記事にまとめています。デメリットや大人用との違いについて知りたい人は、チェックしてみてくださいね。
関連記事【ジュニアプロテイン】デメリット・大人用プロテインとの違いを見てみる>>
中学生サッカー選手向けジュニアプロテイン比較表
プロテイン選びのポイントに沿って、ジュニアプロテインを5つの項目で比較して表にまとめました。
ジュニアプロテイン選びの参考にしてみてください。
商品 | マスカット風味 | ココア味 | ココア味 | ココア味 | ココア味 | キャラメル風味 |
内容量 | 700g (約50食分) | 840g (約60食分) | 600g (約50食分) | 980g(約49食分) | 500g (約30食分) | 1kg (約50食分) |
価格 | 4,536円(税込) Amazonで見てみる>> | 4,536円(税込) Amazonで見てみる>> | 4,380円(税込) Amazonで見てみる>> | 4,536円(税込) Amazonで見てみる>> | 4,230円(税込) Amazonで見てみる>> | 4,980円(税込) Amazonで見てみる>> |
タンパク質原料 | ホエイ (WPI製法) | ホエイ (WPC製法) | 大豆 | ホエイ・ソイ (ホエイ:WPC製法) | ホエイ (WPC製法) | ホエイ・ソイ (ホエイ:WPC製法) |
1食分(200㎖) | 14g | 14g | 12g | 20g | 20g | 20g |
カロリー | 52kcal | 51kcal | 42Kcal | 75kcal | 76.4kcal | 69kcal |
タンパク質 | 6.0g | 6.0g | 6.0g | 8.4g | 9.16g | 11.6g |
脂質 | 0.1g | 0.8g | 0.6g | 0.1~1.4g | 0.78g | 0.6g |
炭水化物 | 6.7g | 4.9g | 2.7g | 8.4g | 8.18g | 4.9g |
食塩相当量 | 0.06〜0.15g | 0.22g | 0.2g | 0.08~0.35g | 0.04g | 0.2g |
カルシウム | 110mg | 462mg | 400mg | 500mg | 147.53mg | 400mg |
マグネシウム | 10mg | 43mg | 100mg | 記載なし | 70.51mg | 記載なし |
鉄 | 4.6mg | 4.6mg | 5.0mg | 4.6mg | 3.15mg | 4.5mg |
亜鉛 | 記載なし | 記載なし | 3.0mg | 記載なし | 記載なし | 3.0mg |
甘味料 | 人工甘味料 | 人工甘味料 | 植物性甘味料 (ステビア) | 砂糖・果糖 | 植物性甘味料 (ラカンカ) | 人工甘味料 植物性甘味料 |
おすすめする人 | 牛乳でお腹を下しやすい人 運動後に素早く たんぱく質を摂取したい人 | カルシウムとマグネシウム もしっかり摂取したい人 | 牛乳アレルギーの人 無添加・ 安全性に こだわりたい人 | ホエイ・ソイ両方摂取したい人 | たんぱく質を 多めに摂取したい人 | 中学生・高校生 |
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価格は定価を記載していますが、ザバス、ウイダーはAmazonで安く買えますよ。
中学生サッカー選手向けジュニアプロテインを詳しく見る
中学生サッカー選手向けのジュニアプロテインをご紹介していきます。それぞれの商品のおすすめポイントや、メリット・デメリットについても詳しく解説します。
【明治】ザバスジュニアプロテイン・マスカット風味
原料 | ホエイ(牛乳) | その他の栄養素 | ナイアシン・パントテン酸・ビタミンA ビタミンB₁・ビタミンB₂・ビタミンB₆ ビタミンB₁₂・ビタミンC・ビタミンD・ビタミンE |
製法 | WPI製法 | メリット | たんぱく質の吸収が速い 乳糖不耐症の人に適している 運動後の素早いたんぱく質摂取に適している |
1食分 | 14g | デメリット | カルシウム・マグネシウムが少なめ 人工甘味料使用 価格が高め |
摂取目安量 | 1日あたり2食(28g) | お召し上がり方 | 水150ml〜200mlに付属のスプーン2杯(約14g)を溶かす |
吸収が速いホエイでWPI製法のジュニアプロテインはザバスだけでした。
運動後に素早く飲むことで効果を期待できます!
【明治】ザバスジュニアプロテイン・ココア味
原料 | ホエイ(牛乳) | その他の栄養素 | ナイアシン・パントテン酸・ビタミンA ビタミンB₁・ビタミンB₂・ビタミンB₆ ビタミンB₁₂・ビタミンC・ビタミンD・ビタミンE |
製法 | WPC製法 | メリット | たんぱく質の吸収が速い カルシウム・マグネシウムが多め 購入しやすい価格 |
1食分 | 14g | デメリット | 牛乳を飲むと下しやすい人に不向き 人工甘味料使用 水に溶かすと味はイマイチ |
摂取目安量 | 1日あたり2食(28g) | お召し上がり方 | 牛乳または水150mlに付属のスプーン2杯(約14g)を溶かす |
中学生サッカー選手に人気のジュニアプロテインはザバスです。
牛乳を飲めるお子さんにはザバス・ココア味をおすすめします。
【アストリション】ジュニアプロテイン
原料 | ソイ(大豆) | その他の栄養素 | ナイアシン・パントテン酸・ビタミンA・ビタミンB₁ ビタミンB₂・ビタミンB₆・ビタミンB₁₂・ビタミンC ビタミンD・ビタミンE・葉酸 |
製法 | – | メリット | 牛乳アレルギーの人も飲める 成長期に必要な亜鉛が入っている 人工甘味料不使用、合成着色料・保存料無添加で安心 |
1食分 | ココア味:12g イチゴ味:10g ヨーグルト味:10g コーヒー味:10g | デメリット | ホエイに比べて吸収がゆっくり 大豆の風味がするので苦手な人もいる |
摂取目安量 | 1日あたり2食(20~24g) | お召し上がり方 | 水・牛乳・豆乳150ml〜200mlに付属のスプーン3杯(約10g)を溶かす。 ※ココア味はスプーン3.5杯(約12g) |
我が家のプロテイン嫌いな長男が、半年以上飲み続けているジュニアプロテインです。
フレーバーが多く、どれも美味しくておすすめです。
【森永製菓】ジュニアプロテイン
原料 | ホエイ(牛乳) ソイ(大豆) | その他の栄養素 | ナイアシン・パントテン酸・ビタミンB1・ビタミンB2 ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンD・葉酸 |
製法 | WPC製法 | メリット | ホエイとソイ両方のたんぱく質を摂取できる 牛乳に溶かして飲むとおいしい(森永ココアを使用) |
1食分 | 20g | デメリット | 牛乳を飲むと下しやすい人に不向き 砂糖が入っているためカロリー高め、虫歯になることも 水に溶かすと味はイマイチ |
摂取目安量 | 記載なし | お召し上がり方 | 付属スプーン2杯すりきり(約20g)を水または冷たい牛乳(200ml)に溶かす ※ホットの場合は、耐熱用カップに入れて電子レンジ500W で約2分温める |
【ノイカ】ネルプロジュニアプロテイン
原料 | ホエイ(牛乳) | その他の栄養素 | フラクトオリゴ糖・α-GPC加工食品・乳酸菌 ラクトフェリン・ナイアシン・パントテン酸 ビタミンB₁・ビタミンB₆・ビタミンB₂・葉酸 ビタミンD・ビタミンB₁₂ |
製法 | WPC製法 | メリット | 1食あたりのたんぱく質量が多め α-GPC(成長ホルモンの分泌を促す効果あり)配合 |
1食分 | 20g | デメリット | 牛乳を飲むと下しやすい人に不向き 価格が高め |
摂取目安量 | 1日あたり1食(20g) ※就寝の1~2時間前が最適 | お召し上がり方 | 水・牛乳100mlにスプーン1杯(約10g)を溶かす。 水・牛乳200mlにスプーン2杯(約20g)を溶かす。 |
【グラニーレ】サッカー部専用プロテイン
原料 | ホエイ(牛乳) ソイ(大豆) | その他の栄養素 | ナイアシン・パントテン酸・ビタミンA ビタミンB₁・ビタミンB₂・ビタミンB₆ ビタミンB₁₂・ビタミンC・ビタミンD ビタミンE・葉酸 |
製法 | ホエイ(牛乳)はWPC製法 | メリット | ホエイ:ソイ=50:50のたんぱく質を摂取できる 1食あたりのたんぱく質量が多い |
1食分 | 20g | デメリット | 価格が高め→公式サイトで20%OFF |
摂取目安量 | 記載なし | お召し上がり方 | 牛乳または水150~200mlに付属のスプーン2杯(約20g)を溶かす |
中学生サッカー選手のプロテイン摂取アンケート結果
クラウドワークス を使って、中学生サッカー選手の保護者向けにプロテインのアンケートを独自に集めました。
中学生サッカー選手の保護者さんにアンケートを募ったところ、29人の方が回答してくれました。
一つ目の質問です。
お子さんはプロテイン、もしくはジュニアプロテインを飲んでいますか?
回答してくれた29人の内、25人がプロテインを飲んでいるという結果でした。
「中学生が大人用のプロテインを飲んでもいいの?」と思う方もいると思います。プロテインは、サプリメントであり健康食品です。年齢制限はありませんが、過剰摂取の心配もありますので、食事から摂取するたんぱく質量も考慮して飲んでくださいね。
二つ目の質問です。
お子さんが飲んでいるジュニアプロテインを教えてください。
一つ目の質問で、「ジュニアプロテインを飲んでいる」と回答した12人の回答です。
12人の内、9人の人が「【ザバス】のジュニアプロテインを飲んでいる」という回答でした。ザバスのジュニアプロテインが圧倒的に人気ですね。
プロテインの注意点
たんぱく質の過剰摂取には注意が必要です。たんぱく質を大量に摂ると、腎臓に負担がかかることが懸念されています。
また、過剰に摂取されたたんぱく質は、カロリーオーバーによる肥満、内臓疲労、腸内環境の悪化を引き起こす可能性があります。
プロテインは、手軽に効率的にたんぱく質を摂取できる分、食事からのたんぱく質摂取量も考慮して過剰摂取には注意が必要です。
プロテインの利用を検討する前に、普段の食事を見直してみましょう。
ジュニアプロテインは、大人用のプロテインと違い、たんぱく質の含有量が少なめです。一日の摂取目安量を確認してから飲むことで、過剰摂取は避けられます。
とはいえ、ジュニアプロテインを頼りすぎて、毎日の食事を疎かにしてはいけませんね。いわゆる【置き換えダイエット】のように、食事の代わりにジュニアプロテインを飲むと、成長期に必要な栄養素のバランスが崩れてしまいます。
バランスの取れた食事は、栄養素の吸収や免疫力の向上などに重要です。ジュニアプロテインは、あくまで食事の補助として摂取しましょう。
ジュニアプロテインよくある質問
- Qいつ飲むと良いですか?
- A
医薬品ではありませんので特定の摂取タイミングはございませんが、毎日の栄養補助として運動の後や朝食、おやつなどの際にお召し上がりください。
引用元:【アストリション】公式サイト
- Q運動しない日も飲んでいいですか?
- A
運動しない日に飲んでも大丈夫です。朝食が少ないときや、食事が偏っているときなどに、栄養補助としてご利用ください。
引用元:【アストリション】公式サイト
- Q高校生や大人が飲んでもいいですか?
- A
高校生や大人が飲んでも大丈夫です。成長期でなくてもスポーツをしている場合はたんぱく質やカルシウムは特に大切になります。不足しがちな栄養の補助にお役立てください。
引用元:【アストリション】公式サイト
- Q筋肉がムキムキになりませんか?
- A
ジュニアプロテインは筋肉増強剤・ステロイド剤のようなものではなく、タンパク質やカルシウムからなる“食品”のため、飲むだけで筋肉がムキムキになることはありません。
引用元:【アストリション】公式サイト
- Q身長が伸びなくなりませんか?
- A
「筋肉がつきすぎるために骨の成長が止まり、身長が伸びなくなる」という風に言われることがありますが、これは間違いです。前述しましたようにプロテインを飲んで筋肉ムキムキになることはありません。むしろ骨の成長にはカルシウム摂取だけでなく、たんぱく質の摂取も必要になります。
引用元:【アストリション】公式サイト
おすすめプロテイン【まとめ】
この記事では、成長期の中学生サッカー選手向けに、ジュニアプロテインを正しく選ぶポイントとおすすめ3選について解説してきました。
ジュニアプロテインは、どれも同じではなく原材料、製法、栄養素の配合量に違いがあります。
お子さんの体質や目的に合わせて選んであげてくださいね。
ジュニアプロテインは、これさえ飲んでおけばOK!な万能な食品では、ありません。
毎日3食バランスの良い食事にジュニアプロテインをプラスして、食事からだけでは不足しがちな栄養素を補いましょう。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
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