中学生になってからもサッカーを続けるにあたって、多くの家庭が直面するのが「クラブチームか部活か」という選択です。
この重要な決定は、お子様の成長やプレースタイル、さらには将来的な進路にも影響を及ぼすため、慎重に検討する必要があります。
クラブチームには専門的な指導や設備の充実がメリットとして挙げられますが、その一方で費用や移動時間などのデメリットも存在します。
一方、部活は学校生活との両立がしやすいのが魅力ですが、競技レベルや指導内容に限界があることも否めません。
そこで、今回は「クラブチームか部活か」を決める際に押さえておきたい4つのポイントについて詳しく解説します。
現役高校生の息子は、中学生時代街クラブチームに所属していました。
中学校の部活と比べて感じた、メリットとデメリットをお伝えします!
あなたのお子様に最適な環境を見つけるためのヒントを、ぜひ本文でご確認ください。
※この記事で解説している中学校とは公立の中学校をさしています。
※クラブチームはJクラブの下部組織ではなく街クラブチームをさしています。
【クラブチームか部活か】特徴まとめ
部活とクラブチームのメリットとデメリットをまとめました。
「街クラブチームといっても全てが同じ環境ではない」、これが3年間街クラブチームに所属した正直な感想です。
強豪クラブチームと、中堅クラブチームではかなり環境が違っていたので表にまとめました。
部活 | 中堅クラブチーム | 強豪クラブチーム | |
指導者 | 顧問の先生 (未経験者有り) | コーチ(日中は別の仕事) | プロのコーチ |
練習場所 | 狭い | やや広い | 広い |
チームメイトの技術の差 | 大 | 小 | 小 |
試合数 | 少ない | 多い | 多い |
勉強とサッカーの両立 | できる | できる | できる |
費用 | 普通 | 少し高い | 高い |
送迎負担 | 試合のみ送迎あり | 練習・試合ともに送迎負担あり | 練習・試合ともに送迎負担あり |
引退時期 | 6~12月頃 | 10~12月 | 中学校卒業まで |
街クラブチームには高校の下部チームも含まれています。
それぞれの特徴をふまえた上で解説していきますね。
【クラブチームか部活か】子供が望むサッカーのレベル
中学生のサッカー進路を考えるときに、最優先に考えるべきことは子供が望むサッカーのレベルです。
サッカーが出来るならどこでも良いと思っている子や、強豪チームに入って思う存分サッカーをやりたいと思っている子、様々です。
子供が高いレベルを望まないなら、中学校の部活が良いでしょう。保護者の負担も少なくすみます。
子供が本格的にサッカーに打ち込みたい、高いレベルのサッカーをしたいと望むなら、クラブチームをおすすめします。
中学校卒業後の進路にも関わってきます。
息子が通う私立高校に、サッカー推薦で入学した生徒は、全員クラブチーム出身です。
私立高校のサッカー推薦について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
まずはお子さんがどう思っているのか、しっかり聞いてみましょう。
我が子がサッカーが上手だからといって、盛り上がっているのは案外親御さんだけかもしれませんよ。
親御さんが子供の意思を聞かずに、クラブチームを選ぶと失敗することが多いです。
クラブチーム選びを失敗しないコツについて、別の記事でまとめています。
「クラブチームは何を基準に決めたらいいの?」という方はチェックしてみてくださいね。
関連記事>>【クラブチーム選びを失敗しないコツ】中学生サッカー進路
【クラブチームか部活か】サッカーに集中できる環境
サッカーに集中できる環境が整っているのはクラブチームの方だと言えるでしょう。理由を各項目別に解説します。
指導者
中学校の部活は、顧問の先生がサッカー未経験者の場合があります。
せっかく熱心な顧問の先生がついたとしても、数年後は違う中学校へ移動する可能性も。
次の顧問の先生が、熱心な先生である保証はありません。
クラブチームの指導者は、強豪チームであればコーチ業が本業のことが多いです。
中堅のクラブチームの指導者は、ほとんどの方が仕事の後にコーチ業をしています。
専門的なサッカー指導を受けたい場合は、クラブチームを選択した方が良いでしょう。
より専門的な指導を受けたい場合は、クラブチームのホームページなどで、コーチが取得している指導者ライセンスもチェックすることをおすすめします。
練習場所
部活にしろ、クラブチームにしろ、十分な広さの練習場所を確保できているのか、事前にリサーチすることをおすすめします。
公立中学校の部活の場合は、他の部活と同じ時間帯に同じグラウンドで練習するので、十分な広さで練習できない場合があります。
サッカーの練習場所といえば、グラウンド。強豪のクラブチームは、自チームの専用コートがあります。
強豪私立高校の下部組織は、高校のグラウンドで練習できますね。
クラブチームであっても、公共施設を借りて練習をしているチームもあります。
せまい体育館やグラウンドに大人数で練習している場合もありますので、見学、または体験に行ってみると良いでしょう。
チームメイト
中学校の部活は、中学生からサッカーを始める選手もいて、選手の技術的なレベルはバラバラになってしまいます。
その一方で、全学年一緒に練習することで二年生、三年生とも仲良くなれます。
クラブチームがより強豪であれば、サッカーに対する志が高い選手が多いと感じます。
当然のことながらレギュラー争いも激しいです。
息子が所属していたチームでは、U13は同じ年齢の選手と活動しますが、上手な子であれば飛び級もあり、二、三年生と一緒に活動をする選手もいます。
中学二年生になると、U15のカテゴリーで二、三年生ともに活動します。
上の学年の選手と共に練習する、プレイに対して意見を言い合える、精神的な強さが必要です。
とは言え、部活、クラブチーム両方とも昔ほどの上下関係は無さそうです!
試合経験
どんな競技にも言えることですが、試合を多く経験することで、ぐんと成長することができます。
十分な試合経験を積めるか、公式の県リーグ戦に登録しているか、事前にリサーチすることをお勧めします。
部活の場合は公式の県リーグ戦に登録している場合は試合数が多いですが、そうでない場合は地元の市内大会や中体連(日本中学校体育連盟)の試合、練習試合が主な試合となります。
熱心な先生であれば、練習試合を多く組んでくれますが、そうでない場合はひたすら練習ということも。
クラブチームは公式の県リーグに登録していることが多く、その他にも交流戦が多いです。
強豪チームであれば、9地域リーグ戦に参戦していて、毎週のように県内外で試合を経験することが出来ます。
中学生年代の全国規模の大会について別の記事で詳しくまとめています。
「どんな大会があるの?」「リーグ戦の仕組みを知りたい!」という方はこちらの記事をチェックしてみてくださいね♪
各クラブチームの活動報告はSNSで情報を得ることができますよ!
【クラブチームか部活か】サッカーと勉強の両立
サッカーに一生懸命打ちこむことは素晴らしいことですが、中学生は勉強もしっかりと取り組まないといけませんよね。
中学生年代の3年間はあっという間。目の前には高校受験が待ち構えています。
結論から言いますと、サッカーと勉強の両立しやすい環境は部活の方です。
ですが、本人の努力次第では、クラブチームに所属していても勉強はしっかりできます。
詳しく解説していきますね。
サッカーと勉強を両立できる環境
部活動の活動時間は、平日4~5日の放課後2時間、土日は3時間(大会などは除く)ほど。学校で授業から部活までが完結するので、移動時間は登下校のみ。
圧倒的に勉強時間を確保しやすいですね。
クラブチームの活動は平日2~3日の19時から21時まで、土日は公式リーグ戦、交流戦で丸一日かかることが多いです。
平日は学校から帰宅後に、勉強をしてからクラブチームの活動へ参加する。
近くのクラブチームなら移動時間はかかりませんが、市外のチームであれば移動時間がかかります。
それだけ勉強の時間は取りづらいです。
クラブチームに所属しながら、サッカーと勉強の両立方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
気になる方は、チェックしてみてくださいね。
クラブチームはテスト前に休みがない
部活動は、定期試験前の1週間は活動を停止します。
チームによっては、テスト前一週間は練習を休むチームもありますが、息子が所属していたクラブチームは、テスト前であろうと練習がありました。勉強を理由に練習を休む子はほとんどいません。
強豪のクラブチームほどテスト休みが無い傾向です。
クラブチームを選択する場合はテスト前に休みがあるかどうか、事前にリサーチすることをお勧めします。
平日の2~3日は練習が休みなので、休みの日に塾に通う子もいます。
息子はクラブチームと勉強の両立に苦戦しました。
中学一年生の2学期から、成績が下がってしまったのです。
中学一年生の冬休みから、進研ゼミ中学生講座のブレット学習を始めて、3学期には成績アップできました!
進研ゼミのタブレット学習を受講した感想を別の記事でまとめています。
「教材の量はどのくらい?サッカーと両立できるのか知りたい!」という方はぜひチェックしてみてくださいね♪
関連記事【進研ゼミ 中学講座】タブレット学習のメリット・デメリットを見てみる>>
我が家の息子は、クラブチームに所属していて、テスト前に休みがありません。テスト前に休みがなくても、定期テストで良い結果を出す勉強方法がありますよ♪
コツは、毎日の家庭学習です!
詳しく知りたい人は、別の記事にまとめていますので、チェックしてみてくださいね!
【クラブチームか部活か】保護者の負担
費用
費用が高いのはクラブチームの方。強豪であれば、県外で開催のリーグ戦に参戦していることもあるので、それだけ遠征費もかかります。
クラブチームの費用がどのくらいかかるのかはこちらの記事にまとめています。
「クラブチームって毎月いくら位かかるの?」「初期費用が高額って聞いたけど……」という方は、チェックしてみてくださいね。
関連記事中学生のサッカークラブチームの費用詳しく見てみる>>
初期費がこんなに!?必要な時期も詳しく解説しています!
送迎
部活の場合は、平日は放課後に学校の敷地内で練習するので保護者の送迎は必要無いでしょう。
平日の中体連の大会参加の場合は、学校で借りたバスを利用します。
土日の公式戦や練習試合であれば、現地集合ですので保護者の送迎が必要です。
クラブチームの場合は、家の近くのチームでなければ、平日の練習会場への保護者の方の送迎が必要です。
送迎用のマイクロバスがあるチームや、公共交通機関が利用できる場合は、保護者の送迎は必要ないでしょう。
土日の公式戦や練習試合が県内であれば、現地集合ですので送迎が必要。県外であれば集合場所まで送迎が必要です。
【クラブチームか部活か】 まとめ
部活とクラブチームどちらにもメリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットを踏まえたうえで、部活かクラブチームかを選択するのに重要な4つのポイント について考えてみてくださいね。
勉強においては、本人の努力次第。クラブチームに所属しながらサッカーと勉強を両立させて、県内トップクラスの公立高校に合格する子もいます。
しかし、サッカーをする環境は本人の努力では、どうにもならない部分でしょう。
現地点ではサッカーのレベルがそれほど高くなくても本人の努力次第で、クラブチームでレギュラーを勝ち取ることもできますよ。
大切な中学生時代の三年間をどのように過ごすのか。親子でじっくり話し合ってみてはいかがでしょうか。
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